『A LIFE OF THE BEETLE-あるカブトムシの一生-』1巻 感想 整備士と車が時代の中に歩んだ一生の話。

漫画紹介
画像出典:『A LIFE OF THE BEETLE-あるカブトムシの一生-』より

今回の記事は作者:田中むねよし『A LIFE OF THE BEETLE-あるカブトムシの一生-』1巻を読んだので、この漫画について思ったことやネタバレ含めた感想を書いています。

※この漫画のネタバレ含んでます。これから読む方はご注意してください。

 

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『A LIFE OF THE BEETLE-あるカブトムシの一生-』1巻 あらすじ

あらすじ・内容

1954年製フォルクスワーゲンビートルが昭和、平成、令和と駆け抜ける。人に人生があるように、クルマにも一生がある。様々なオーナーと共に紡いできた物語を一話完結でプレゼンツ。お嬢さんの嫁入り道具として、病院の往診車として、タクシー、映画出演、レースに参戦と模様替えしつつも、ビートルは何かしらの愛称をつけられ、それぞれのオーナーと常に寄り添って絆をはぐくんだ。敗戦後の日本が、その傷からイヤされるように、一台のビートルが奇蹟を生みだしていく。敗戦国ドイツの大衆車として生まれたビートルが、必死に生きる大衆とともに、希望というエンジンを噴かす。

引用:Amazonページ『A LIFE OF THE BEETLE-あるカブトムシの一生-』1巻 より

 

感想・考察

 

ビートルと歩んだ整備士の人生。

 

この漫画の主人公は新人整備士の星野。星野はとある金持ちの娘が乗るフォルクスワーゲン(ビートル)に指導役として、ビートルに乗ったことを機にビートルのオーナーが変わりながらも、行く先々出会い、ビートルと共に人生を歩むことになります。

 

この漫画の面白いのが星野は、ビートルの整備士としてオーナーと関わることになるのですが、この漫画に登場するオーナーは、お嬢様だったり、往診の医者の先生、若いタクシードライバー、俳優、レーサーなど色々なオーナーと出会いと別れを繰り返すことになります。

 

読んでいると結構、星野の優しさが垣間見ることができます。実際作中では車に対する想いや人に対しての優しさ、車の楽しさをオーナーたちに教えてました。

 

 

オーナーが変わるたびに変わる名前。

 

ビートルは新しいオーナーが変わる度に使う用途と名前が変わりっていきます。新しいオーナーになる度にアン、ラッシー、イダテン、ビーだったり、トシャ2号と名前が変わります。

 

星野にとって、車とオーナーたちとの思い出が詰まっていることから物語序盤の2020年でおじいさんの星野が積まれている廃車のビートルを遠くから眺めている時も「アンであり、ラッシーであり、イダテン、ビーであり」と名前を忘れないのが良かったですね。

 

読んでいてビートルの愛が伝わりますね。

 

 

いくつのも時代を感じさせられる描写。

 

この漫画の時代が1940年代ということから、至る所で時代の流れや時代を感じさせられる描写がいくつもあります。

作中でも昔ならではの「往診の医者」や「神風タクシー」「キューバ危機」「東京オリンピック」などの時代背景が結構ありました。

 

学校の社会では昭和初期の終戦後に習うことでも実際に何がその時に起こったのか?知らなかったので結構勉強になりました。

 

漫画の途中にある昭和の車紹介があったりと作者の車の知識も凄い。

 

 

ビートルあるところにドラマあり。

 

星野とビートルは行く先々でオーナーと色々な出会います。

オーナーとは紆余曲折がありながら葛藤があったりするけど、喜び、恋などビートルを通じてのドラマがあり、星野はビートルを納車させる度に様々なオーナーと出会うことになります。

 

作中でも最初のお嬢様とは恋仲になるのだけれどお嬢様の為に付き合うのを断念したり、往診の医者と一緒に町を回ったり、おもいつめたタクシードライバーと福島まで乗って帰ったりして出会いと別れを繰り返します。

ビートルのボンネットの裏にお嬢様が「お嬢様と星野のアイアイ傘の絵をラクガキ」していたのもなんだかむかしながらで甘酸っぱいなと僕は思いました。

 

それとなぜか星野は俳優が車の免許を持っていなかったことからスタントマンみたいなこともしてましたね笑 星野はいろいろなことを経験していてそうです。

 

のちに星野が2020年に積みあげられた廃車のビートルを見ていたことから、星野とビートルはどのような人生を歩んでどうなるのか?気になりますね。

 

 

 

まとめ:『A LIFE OF THE BEETLE-あるカブトムシの一生-』1巻 感想

 

以上、『A LIFE OF THE BEETLE-あるカブトムシの一生-』1巻 感想でした。

『A LIFE OF THE BEETLE-あるカブトムシの一生-』第1巻を読みましたが、新人の整備士の星野がとある金持ちに納車されたビートル(フォルクスワーゲン)と出会いを機にビートルを通じてさまざまなドラマがあったり、別れがあるお話でした。

 

それとどこかドラマを感じさせられるお話でした。それとどこか時代背景があって、読んでいて面白かったですね。この物語の時代が終戦後〜高度経済こともあって、「こういう時代だった」と実感しました。

生活が便利になる虚しさと、時代への懐かしさ、人情や人の温かさを感じました。

 

読んでいると、昭和初期の車、仕組みが詳しく書いてあって、あまり車を知らなくても面白かったです。

この漫画は車好きは、なおさら楽しめる内容になっていると思いました。

 

次の巻では昭和39年の東京オリンピックの話になるそうなので、主人公の星野がどういう点でビートルとオリンピックに関わるのか気になりますね!

 

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